こんにちは。市田駅前どうぶつ病院です♪(^^)
さて、今日は最近の症例を簡単にご紹介いたします。
CASE.1 膿胸
猫、14歳11ヶ月齢、去勢♂、主に室内飼育。
FIP陰性。FIV/FeLV陰性。混合ワクチン接種歴あり。
食欲減退、元気消失を主訴に来院されました。
来院時は、目も虚ろで、一般状態は悪く、
何より呼吸が苦しそうな様子で鳴き声もうまく出ない様子。
聴診や打診をしても
心音や肺音がなんだか音が濁っていてクリアに聴き取れません。(^_^;)
そーっと検査室に運び、レントゲン検査をしてみると…
通常なら肋骨に包まれるように位置する肺は、
レントゲン上では黒く見えるはずですが・・・
真っ白!!⚡
胸腔内に水が溜まっていて、呼吸をしてもほとんど肺が膨らんでいません 😯 💦
これでは、かなり辛かったと思います。
緊急的に胸腔に針を刺して液体を抜きました。
そして抜けてきた液体の一部がこれです。
白い粒々(細胞片)をたくさん含んだ化膿性滲出液。
膿の強烈なニオイがしました(;^ω^)
詳しく成分を調べてみると、細菌と白血球だらけ!
「膿胸」と診断。細菌培養、感受性試験等も追加で行います。
そしてそのまま猫ちゃんは入院となりました。
入院中に胸腔ドレーンを設置し、何度も何度も胸腔内を洗浄。
検査結果がでるまでは抗生物質の多剤併用をしていきました。
胸腔内の液体貯留がなくなり、
顕微鏡下で細菌が認められなくなったところで
設置してあった胸腔ドレーン抜き、無事退院 🙂 ✨
肺が黒く見えるようになりました★
新たな液体貯留もなさそうですね😊
退院後の現在、このネコちゃんは定期的な通院治療中ですが、
肺もかなり膨らむことができており、何より、調子がかなりいいみたい。
来院時も元気に鳴いてくれていました♪
処置が少しでもおくれると死に直結することも十分ありますので、
「ペットの様子がいつもより何か変だな・・・」という違和感があったら
すぐに当院、もしくは、かかりつけの動物病院さんにご相談ください!
飼い主様のその直感を大事にして下さいね💡